捻挫したのに痛くない?!

『捻挫をした直後は痛みが引いたんですけど…』と捻挫をした患者さんから話を聞くことがあります。

あれ?そんな重症じゃなかったのかな…?

いえっ!そーんなことはないのです!

一般的な関節の構造です。

いわゆる捻挫と呼ばれるものは赤で示した靭帯の損傷全般を指します。
この靭帯という身体の部品には痛みを感じる神経や血管はそれほど多く分布していません。
そのため受傷時の瞬間的な痛みや押された際の痛みはあるものの、靭帯そのものは痛みをそれほど感じない場合があります。

それに比して青で示した関節包(骨膜)と呼ばれる部分には痛みを感じる神経や血管が多く分布しています。
この関節包は骨と骨の位置が正常で無い場合や関節が異常な動きをしようとした際に痛みを発するセンサーのような役割を持っています。

これらのことから靭帯が損傷している場合でも関節包が正常な位置、動きをしている場合には痛みを発しない場合があるのです。

痛みが引いたからといって応急処置をせず動き続け、損傷部位からの出血で徐々に腫れが増して次の日にはパンパンに腫れて痛い…という患者さんも珍しくありません。

痛みが引いたから、と油断せず捻挫をしたと思ったらまずは応急処置!が鉄則です。

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